銀板・銀線シリーズのソフト加工について
ソフト加工(熱処理:なまし)に関して
加工硬化によって硬くなった銀素材は、そのままでは曲げて成形するには、むずかしく、無理な力で曲げたり、さらにローラーをかけたりすると銀素材にひび割れが生じることがあるため、この硬さを元に戻すために、なまし(Annealing)と呼ばれる熱処理を行います。なましは、銀素材の内部組織が加工や熱などによって不均一な状態になった時に適正な温度で加熱・冷却して安定した状態にすることをいいます。
業界では
カタ材( H )・・・・ハード : Hard
半なまし( 1/2 H )・・・・ハーフハード : 1/2 Hard
なまし( S )・・・・ソフト : Soft
極なまし( DS )・・・・デッドソフト : Dead Soft
の4種類の状態をさす言葉があります。
具体的硬度(ビッカース硬度:HV)は
銀線
4N純銀 : Hard(100HV) Soft(50HV)
SV950 : Hard (120HV) 1/2 Hard (110HV) Soft (80HV) Dead Soft (70HV)
SV925 : Hard (160HV) 1/2 Hard (120HV) Soft (90HV) Dead Soft (80HV)
銀板
4N純銀 : Hard (100HV) Soft(50HV)
SV950 : Hard (120HV) Soft (80HV)
SV925 : Hard (160HV) Soft (90HV)
*参考までに、人間の爪は20HV前後、純金:70~25HV、K18:240~140HV, 純プラチナ:110~50HV、Pt950:120~55HV
小口通販では基本ソフト加工(Soft)有りですが、お客様のご使用方法に合わせ「なまし」の状態を選択できますので、ご指定ください。
また、ソフト加工の、有り・無しで銀板の表面の光沢が違ってきます。有りは、無しに比べ、少し表面の光沢が曇った感じになります。もちろん磨けば元の光沢のある状態になりますが、お客様の作業に合わせて、選択してください。なましの有り・無しの価格差はございません。
4N純銀
Ag9999/Sv9999
4N純銀板による比較
4N純銀板、左:ソフト加工有り 右:ソフト加工無し
950銀
Ag950/Sv950
950銀板による比較
950銀板、左:ソフト加工有り 右:ソフト加工無し
925銀
Ag925/Sv925
925銀板による比較
925銀板、左:ソフト加工有り 右:ソフト加工無し
銀板・銀線のパッケージ形状
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