■井島貴金属精錬株式会社:銀板・銀線シリーズのソフト加工について
※ソフト加工(熱処理:なまし)に関して
加工硬化によって硬くなった銀素材は、そのままでは曲げて成形するには、むずかしく、無理な力で曲げたり、
さらにローラーをかけたりすると銀素材にひび割れが生じることがあるため、この硬さを元に戻すために、
なまし(Annealing)と呼ばれる熱処理を行います。なましは、銀素材の内部組織が加工や熱などによって
不均一な状態になった時に適正な温度で加熱・冷却して安定した状態にすることをいいます。
■貴金属 業界では
カタ材( H )・・・・ハード : Hard
半なまし( 1/2 H )・・・・ハーフハード : 1/2 Hard
なまし( S )・・・・ソフト : Soft
極なまし( DS )・・・・デッドソフト : Dead Soft
の4種類の状態をさす言葉があります。
■具体的硬度(ビッカース硬度:HV)は
■銀線
4N純銀 : Hard(100HV) Soft(50HV)
SV950 : Hard (120HV) 1/2 Hard (110HV) Soft (80HV) Dead Soft (70HV)
SV925 : Hard (160HV) 1/2 Hard (120HV) Soft (90HV) Dead Soft (80HV)
■銀板
4N純銀 : Hard (100HV) Soft(50HV)
SV950 : Hard (120HV) Soft (80HV)
SV925 : Hard (160HV) Soft (90HV)
*参考までに、人間の爪は20HV前後、
純金:70~25HV、K18:240~140HV,
純プラチナ:110~50HV、Pt950:120~55HV
小口通販では基本ソフト加工(Soft)有りですが、
お客様のご使用方法に合わせ「なまし」の状態を選択できますので、ご指定ください。
また、ソフト加工の、有り・無しで銀板の表面の光沢が違ってきます。
有りは、無しに比べ、少し表面の光沢が曇った感じになります。
もちろん磨けば元の光沢のある状態になりますが、
お客様の作業に合わせて、選択してください。なましの有り・無しの価格差はございません。
4N純銀
Ag9999/Sv9999
4N純銀板による比較
4N純銀板、左:ソフト加工有り
右:ソフト加工無し
950銀
Ag950/Sv950
950銀板による比較
950銀板、左:ソフト加工有り
右:ソフト加工無し
925銀
Ag925/Sv925
925銀板による比較
925銀板、左:ソフト加工有り
右:ソフト加工無し
■銀板・銀線のパッケージ形状
細めの銀線は、スプール巻
太めの銀線は、輪取り
銀板・銀線は、ビニール袋つめ